材質や特徴 メリット・デメリットについて検証してみましょう (^^)
住宅の一番高い位置にある屋根材…
ひとえに 屋根といっても いろいろな材質や種類がありますね (^^)/
今回は この屋根材について 選ぶ上での参考になれば ということで 検証してみることに致します。
【 屋根材の種類 】
屋根材は大きく 次の4つに分類されます!
①スレート系
②金属系
③セメント系
④粘土系
< スレート系屋根材 >
1. 化粧スレート
セメント・骨材等に繊維素材を混ぜて薄い板状に加工した屋根材です。
おもに カラーベスト とか コロニアル と呼ばれていますね…
薄い屋根材であるので 屋根が主張されず とのような建物にも違和感なく使用出来ます。
メリット:
初期費用が安い デザインがシンプル 施工がしやすく 扱う業者が多い。
デメリット:
薄いので踏み割れしやすい 色落ちする メンテナンスが頻繁に必要となる。
2. 天然スレート
粘板岩を薄い板状に加工した屋根材です。
ヨーロッパなどでも古くから使われ 自然の岩から切り出されます。 文化財などにも多く使われ 劣化も少なく最高級の屋根材といえますね (^^♪
メリット:
自然の岩を切り出しているので 自然の風合いがあります…
デメリット:
材料自体が希少で施工業者も限られます。また価格も非常に高価ですね!
また施工業者の技量に屋根の耐風・耐震・防水性などが左右され 不安定な瓦で扱いも難しい…
< 金属系 >
1. ガルバリウム鋼板
実はガルバリウムという名前は商品名ですので 正確には 『 溶融55%アルミニウム‐亜鉛合金めっき鋼板 』 といいます…
アルミニウムの特性である 耐食性・加工性・耐熱性 亜鉛の特性である 犠牲防食機能 により トタンよりも3倍程度の耐久性に優れた めっき鋼板です。
メリット:
錆に強い 耐久性が高い 軽い デザイン性に優れる などです!
デメリット:
メンテナンス費用が高い 雨音がうるさい 強風で飛散しやすい 加工部分(曲げや切断部)が錆びやすい…
2. トタン
めっき鋼板の中でも 耐食性や加工性 そして価格の安さから 使用頻度も高い屋根材です!
犠牲防食の効果が高いことが特徴です。
犠牲防食: 亜鉛めっき層に傷がついて 鉄が錆びる前に亜鉛が溶け出すため 鉄の錆を遅らせる機能
メリット:
加工が安易であることと 価格の安さが魅力です!
デメリット:
耐用年数が短く塗装メンテナンスが頻繁に必要となります (>_<)
3. ジンカリウム鋼板(石付ガルバリウム鋼板)
ガルバリウム鋼板の表面に細かな石粒を吹き付けた屋根材です。紫外線での劣化を防ぎ 耐久性もガルバリウムより優れていますね (^^)/
メリット:
重圧感のあるデザイン 雨音もガルバリウム鋼板に比べて静か 耐久性が高い!
デメリット:
施工に手間が掛かる 価格が高い 厚さはガルバリウム鋼板とあまり変わらないので 断熱性が劣る…
< セメント系 >
1. コンクリート瓦
セメントやコンクリートを材料にした屋根材です。様々な形状があり粘系土系の瓦より価格も安く以前はよく使われていましたが 近年では ほとんど見かけなくなりました。
メリット:
粘土系に比べ 価格が安い 断熱性や防音性も高い!
デメリット:
粘土系より耐久年数が短い 重いため 耐震性が劣る メンテナンスにおいて塗装が必要…
比較的に割れやすい デメリットが多く絶滅危惧種って感じでしょうか?
2. 樹脂繊維セメント屋根材
粘土系の瓦のようなデザインで重量が約半分と軽量化されているのが特徴の屋根材です。
材質的に樹脂の壁をもつ無数の気泡のかたまり な点が軽さの要因となります。
メリット:
デザインが多彩 断熱性が高い とにかく軽い!
デメリット:
値段が陶器瓦よりも高い 塗装品のため 紫外線劣化などの影響で塗装やメンテナンスが必要…
まだここ10年で商品化された屋根材のため 耐久性など試験データ以外の信用性が微妙かと!
< 粘土系 >
1. 粘土瓦
粘土を高温で焼いて作る焼物の屋根材です。最古の瓦は約1400年前に作られたもので現在も現役です!
退色などが少ないため 塗装も必要なく ほとんどメンテナンス不要 となります。
基本的にはお茶碗やお皿などと同じ焼き物ということですね (^^♪
粘土瓦にはいくつかの種類があります…
①粘土瓦: 天然の粘土を成形して焼成した屋根材
②陶器瓦: 粘土瓦の表面に釉薬(ゆうやく)が施され 着色されたもの
③いぶし瓦: 粘土瓦の表面に炭素被膜が施され 銀色に着色されたもの
④素焼き瓦: 粘土瓦に特別な着色をすることなく素のまま焼成したもの
メリット:
メンテナンス費用が安く経済的に助かる 重厚感のあるデザイン 色落ちしない 防音性が高い!
デメリット:
初期費用が高い 寒冷地向きではない 重いため 建物構造が強いことが求められる などかな?
今回 取り上げた以外にも たくさんの屋根材の種類があります…
(アスファルトシングル・ステンレス・銅板・陸屋根におけるFRPやウレタンなど)
屋根材選びのポイントは 経済性・耐久性・メンテナンス性 この3点に尽きます!
【経済性】
天然スレートや銅板などは非常に高価です。
通常よく使われるタイプとして 価格的には次のような感じかと思われます。
化粧スレート 6,000円/㎡ 天然スレート 20,000円/㎡
ガルバリウム 7,000円/㎡ トタン 6,000円/㎡
銅板 20,000円/㎡ コンクリート瓦 7,000円/㎡
樹脂繊維セメント 12,000円/㎡ 粘土瓦 8,000円/㎡
【耐久性】
おおよその耐久年数はこんな感じでしょうか…
化粧スレート 30年 天然スレート 30年超
ガルバリウム 30年 トタン 25年
銅板 40年 コンクリート瓦 30年
樹脂繊維セメント 30年 粘土瓦 60年超
【メンテナンス性】
不具合の補修や塗装など手を加える期間はこんな感じです…
化粧スレート 10年 天然スレート 適宜
ガルバリウム 10年 トタン 5年
銅板 適宜 コンクリート瓦 10年
樹脂繊維セメント 適宜? (不明) 粘土瓦 適宜
新築住宅のコストを少しでも落としたくて 屋根材を安いものにするケースなどあるかもしれません。
しかし 初期費用は安くても耐久性が乏しく メンテナンスも多々必要など となるケースの場合 結果 高い買い物になってしまうことも考えておきましょう。
住んでから お金が掛かるケースは正直 あとで厳しい状況になることかと…
建築業者は少しでも価格を抑えて 早期に契約を迫ってくること間違いないでしょう (-_-;)
売るためには 材質選択は二の次かもしれません…
しかし この先のメンテナンスなども踏まえ 屋根材についても 今一度 お見積りを提示された際には検証してみること必須です!
ちなみに 私の場合は ほぼほぼ 粘土系の陶器瓦 をおすすめさせて頂いております。
どうしても屋根材でコストダウンするしかない場合は 化粧スレートではなくガルバリウムを採用してますね。
長く安心して住んで頂く のちに費用が掛からない 確実な選択として 初期費用は少々高めでも 最初からお見積り計上して資金計画に算入し 必要な費用 という認識をしておけば 今後 振りかかってくる メンテナンスのことを考えるより ダメージも少ないかと思います…
みなさんは どのような選択をされることでしょうか…
少しでも参考になれば幸いです (^^)/
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